松原隆一郎、堀部安嗣
新潮社
2014年2月発売
読書メーターでフォローしている人が登録したのを見かけて、その5秒後にはもうアマゾンで注文を確定させた。「書庫を建てる」というタイトル。そして副題の「1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト」。これで本好きが買わないわけがない。東京の阿佐ヶ谷に完成した建築家、堀部安嗣さん設計による書庫。本は書庫のオーナーで社会経済学者の松原隆一郎さんとの共著で、この書庫が完成するまでをまとめた一冊になっています。
「書庫」と「仏壇」。この二つが本のキーワードになっているんだけど、前者はわかっても後者は何のことだかサッパリわからない。ただそれは本の滑り出しである、松原さんの祖父の方の昔話から次第にわかってくる。早く書庫の話も読みたいし、予備知識無しでどなたかわからない人の幼少の頃のお話を読むのは最初ちょっと苦痛だったけど、松原さんの文章に味があるからか、次第に引きこまれていった。そして仏壇の謎を紐解いてから明かされる書庫プロジェクト。はっきり言ってこの人たちのこの書庫にかける情熱は常軌を逸している!!壮絶な模様は本を読んで確かめてみるといいと思います。