小津夜景
ふらんす堂
2016年10月発売
なっがいこと積読してしまっているのかなあと思っていたけど、それほどではなかったので安心した。岡山「ブリゼ」で購入した一冊。「自分のまったく知らない本を紹介してくれるのを期待して行くようになっている」。まさにその通りの本を店主の方に紹介してもらっていた。フランス在住の俳人による著書。女性だというのは、本を読もうと思ったときに初めて知りました。
ブルータスの花特集。南フランスでの生活を綴った本。白洲正子の俳句を読んだのが最後の決め手。もうこのタイミングしかない!根拠はないけど、すごく楽しく読めると思っていた。意気揚々とページをめくってみれば。アレ?ゼンゼンワカラナイ……自分の今まで培ってきたと思っていた読書の経験や知識が全く通用しない…俳句の枠組みを超えた自由なスタイル。感想をカンニングすればそんな言葉が並んでいるんだけど、俳句に無知な自分にしてみたら、もう全てが自由に映って見える。終盤の散文からは、著者の独特な世界が垣間見えたような見えていないような…署名も入った、思い入れのある一冊。いつか必ず再読することをここに誓います。このままじゃ悔しい。