田口護
旭屋出版
2016年4月発売
好きだからこそ緊張してる。好きだからこそ気持ちの良い客でありたいと思う。それでもそんな想いを無下にぶち壊す店に遭遇したことがある。そうなるともう怒りをぶつけようなんて気にすらならない。ただただ悲しくて惨めな気持ち。「お客様は自分を大切にしてくれるお店に通います」。そういうお店に行きたいし、そういうお店に気持ち良くお金も落としたい。「カフェバッハ」代表、田口護さんの著書。大阪の「波屋書房」で購入。あくまで接客サービスの本。コーヒー自体のことはそれほど書かれてなかったけど、集中して読んでいたら降りる駅が通り過ぎていた…
「お馴染みのお客様と話し込んで、初めて来店したお客様にきちんと挨拶しない。これは地域社会の中で商売していくうえで大変危険なことです」。カウンターの内側をよく見てるマスターはいる。だけどここまで細やかに外からも冷静にお店を見渡しているマスターの本に出合ったのは初めて。感動した。お客もスタッフもお店も、全てに納得がいく合理的な内容。接客サービスに余程の自信がなければ、こんな本とてもじゃないけど出せない。後はいつか実際に行くだけ。どうか本の通りでありますように!