『旅は青空』

池波正太郎

新潮社

1981年7月発売


ここ最近続いていた、どんよりした天気から気分だけでも解放されたくて。積読から手に取りました。たぶん、本は岡山「古書五車堂」で購入。うろ覚えなのが申し訳ないくらい、ずいぶん長い間、積読してしまってた。池波正太郎さんのフランス〜スペイン旅行記。「有名な大聖堂の近くにあるバルとよぶ軽食堂へ行き」。30年以上も前から知っておられるとは。

 

池波さんの味のある文章は相変わらずだったんだけど、本の中でも参考にしたいと思ったのが、旅の時に心がけている池波さんの決まりごとでした。「腹八分目というより、七分目か六分目にしてしまう。病気になることを防いでる」「のんびりと町を歩いたり、カフェのテラスで一杯やったりして時をすごすのが好きだ」「旅行は絶対にむりをせぬことと私はおもっている」などなど。大食漢やお酒好きのイメージとはまた違った、池波さんの新たな一面を垣間見ることができた。肩肘張らず、異様に歩き回ったり、食べまくったりせず。もっと気楽に、自分も池波さんのように旅を楽しみたい。