『コーヒーの人』

単行本

フィルムアート社

2015年12月発売


書棚に感動した。先日行った京都「三月書房」で購入。ツイッターのタイムラインによく上がっていたので、読んでみたいなと思っていた一冊。よく調べたら、東京・下北沢の本屋「B&B」を経営されている、内沼晋太郎さんが編集人を務めている本でした。映画「ア・フィルム・アバウト・コーヒー」に登場した人にスポットライトを当てたインタビュー集。

 

「自分は「動物」だと思っている」。冒頭、強烈なキャラクターの人が登場するかと思いきや、「お客様の嗜好を読み解く」と語る人が現れたり。コーヒーに対する熱量は変わらずとも、とにかく個性的なコーヒーの人が登場。ここ最近、世の中に浸透したスペシャルティーコーヒーを扱う人達を紹介した中で、それらとはまた別の世界を生きてきた「大坊珈琲店」の大坊勝次さんをインタビューの最後に持ってきた構成もとてもよかった。「世界最高級の味が2000円で飲めるというのは楽しいと思う」。安さや手軽さより、美味しさやその場に行くことへの価値が再評価され、面白みが増してきた現在。ますます美味しいコーヒーを飲みに動き出したくなりました。

 

 

『本の街あるき NO. 7』