『さらば国分寺書店のオババ』

椎名誠 

新潮社 

1996年9月発売


岡山「古本ながいひる」で。タイトルに惹かれて購入したんだけど、買ったら買ったでタイトルのエキセントリックさに圧倒されてなかなか読めずにいました。嵐山光三郎さんの「古本買い 十八番勝負」を読みながら、次に読もうと狙いを定めていた一冊。あとがきを嵐山さんが書かれていて最後に驚いたり。 

 

自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。エッセイの意味を調べたら出てきたんだけど、これほどこの言葉が当てはまる本もないんじゃないかと。楽しみにしていた国分寺書店のオババも出てくるには出てくるけど、とにかく圧倒的に出番が少ない。手応えがまったくないまま読み進めていったけど、取り留めの無さは結局最後まで続いた。本の9割方は文句、なぜか異様に国家権力に対する文句。しかも意外に突き抜けてないという。衝撃的なデビューを飾った伝説のエッセイ。読んだという事実だけが唯一の読後感。怖いもの見たさで、もう一冊くらいシーナさんの本に挑戦したい気持ちは強くなりました。