雑誌
マガジンハウス
2014年8月発売
毎日のようにCDを買い、毎週のようにライブに出かけていた10年前。大げさでもなく本当に、生活のすべてを音楽に捧げていたように思う。「規則正しい生活をし、よく寝る毎日を、ひたすら淡々と続けている」。10年前だったら絶対にこんなことを言う人に興味を持つことはなかった。ロックスターから松浦弥太郎。熱視線を送る相手がこの10年で劇的に変化しました。
とうとう出たかの感慨もある、エッセイストで雑誌「暮らしの手帳」編集長、個人的に今一番行ってみたいと思っている本屋「カウブックス」も経営されている松浦弥太郎さんを大特集した一冊。「男にとって一流、上質とはなにか」をテーマに、松浦さんが考える様々な一流を紹介。やっぱり一番の読みどころは、80点にも及びながら松浦さんが一つ一つ丁寧に紹介した企画、僕の一流品カタログ。それらにまつわるエピソードも同じように一流だった。松浦さんの文章に触れると、あっという間に過ぎていく毎日にストップをかけることができる。丁寧に毎日を過ごしたいと思えてくる一冊。企画にたっぷり紙面を割いた濃密特集号。永久保存版。