『街を変える小さな店』

堀部篤史 

京阪神Lマガジン 

2013年11月発売


「BRUTUS 2011年 6/1号」で紹介されていた「定有堂書店」に先日行ってきた。「なぜ、鳥取駅前の商店街にあるこの本屋を、全国から書店員が詣でるのか?」、雑誌で紹介されていた通りのお店。その「定有堂書店」に置いてあったのがこちらの本。京都左京区にある「恵文社一乗寺店」の店長、堀部篤史さんが執筆された一冊。「地元になくてはならない」「京都らしい」と堀部さんが感じるお店が丁寧に紹介されています。 

 

「街の本屋が生き延びるヒントを探ってみたい」。本の帯を頼りに読み始めたんだけど、正直な感想としては街の本屋が生き延びるヒントは見つからなかった。伝わってきたのは、京都には景気や時流に流されない強烈なパワーを持ったお店がまだまだ沢山あるなということ。ただ、通常の営業日なのにお店の前に人だかり、店内は本を読むお客さんで溢れていた…去年実際にお店に足を運んだ「恵文社一乗寺店」からは街の本屋が生き延びるヒントをいくつも見つけたような気がしています。大量生産やオンラインに頼ることなく、自分たちのお店だけで完結する。京都らしさがビンビンに感じられる一冊。