『骨董市で家を買う』

服部真澄 

中央公論新社 

1998年11月発売


古民家の再生のことに興味を持ったのは「情熱大陸」で特集されていた東洋文化研究家のアレックス・カーさんの回を見てから。奥さん「骨董市に行こうとおもうの」旦那さん「何を買うの」奥さん「家」…本はタイトルにある通りそのまんま、夫婦二人が骨董市で家を購入しようとするところから始まります。 

 

紆余曲折しながらも、福井にある廃墟同然の古民家を移築という形で東京に移そうとするんだけど、これが困難を極めるのなんのって。宗教にハマりかけた古美術商を筆頭に、情緒不安定な感のあるケイタイ青年に、ほぼジャン・レノな風貌の鍛鉄作家を含めた全員が揃いも揃ってのらりくらり。自分が当事者だったら死んでもこんな人達には頼みたくはないけど、はたから見てるとそのやり取りが面白くて仕方なかったです。「階段が……ないようぅ……」。はたして古民家新築プロジェクトは成功するのか!?最後まで展開、目が離せない!