河村清明
イーストプレス
2002年3月発売
1990年前後に起こった、第二次競馬ブーム最大の功労者、オグリキャップが先日亡くなりました。地方競馬から突如現れた芦毛の怪物は、競馬ファン・関係者に数多くの夢と希望とロマンを与えてくれた。しかし、バブル崩壊後以降、残念ながらJRAの売り上げは減少、現在も年々下がり続けている。本はそんな競馬不況の2000年代に入った直後に執筆された、競馬ルポライター河村清明さんの著書。日本有数の大牧場から廃業してしまった牧場の関係者のインタビューまで、とにかく膨大な取材の量はハンパじゃない!!競走馬馬産地の厳しい現実を生々しく知ることができた。
「とにかく牧場をきちっとする」。筆者が日本最大の生産牧場、社台ファーム代表の吉田照哉さんに、もし自分が経営状況の厳しい牧場の跡取りだったらどうしますか?と聞いた質問の返答。一か八かのような競走馬生産は終わり、ちゃんと地道にコツコツと経営安定を計った牧場だけが生き残る。そんな牧場からオグリキャップのような馬が産まれ、再び第三次競馬ブームが訪れる…必ずそうなると信じています。
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