ハロルド作石 

講談社 

2000年2月発売

「音楽をテーマにした漫画はヒットしない」。当たり前だけど漫画、音は聴こえない。冷静に考えてみれば至極当然、そもそも音楽として成立していないわけで。けれど「BECK」に限ってはそんな定説どこ吹く風。コミック累計発行部数1200万部！今や「のだめカンタービレ」、「NANA」と並んで音楽漫画を代表する作品の一つになっています。 

「BECK」の最大の魅力は音楽漫画の致命的欠点でもある音がない所にこそあるんじゃないかと思う。ある程度の音楽の雰囲気は漫画から伝わってくるけど、あとは読者次第で、それこそオアシスでもレッチリでも無限に「BECK」の音楽を想像することができる。あと、もう一つ重要なのがハロルド作石先生の音楽愛が死ぬほど注入されている漫画だということ。先生のロックの知識の造詣は相当に深い。ジャケットのパロディなど、この漫画からいろんなアーティストを知ることもできた。書きたいことがありすぎてストーリー紹介がまったくできなかった。続きは漫画でぜひどうぞ！