野崎正幸
晶文社
2004年1月発売
雑誌「ブルータス」でも執筆をするフリーライターの野崎正幸さんが始めたオンライン古書店「文雅新泉堂」の立ち上げからの約三年の日々を日記形式で綴った書き下ろしノンフィクション。ホームページの製作ソフト選びから始まって、古物商許可証の取り方に、お店の名前の命名と…本当に一から駆け出しネット古書店がスタートしていく様子が細やかに書かれている。野崎さんの自動車教習所、免許取得レポートまでアリ。ネットの世界というと、どこか冷たい、そんなイメージがあったけど、この本を読み終わると無機質に感じていたオンライン古書店などのサイトに暖かみや好感を持ってしまうから不思議です。まんまとだけど。
代金不払いのお客とのやりとりや出張古書店の顔見せ興行。取材を受けた野崎さんのインタビューなど。軌道に乗り始めた「文雅新泉堂」の日記もばっちり収録。「ダカーポ」に寄せた一項書評も日記の合間のいい感じの箸休めになっていて、読みたい本がたくさんありました。これらは「文雅新泉堂」で買わねば。
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