寺沢大介
講談社
2002年4月発売
現在の一大寿司人気の底上げに確実に一役買っているのがこの漫画「将太の寿司」。作者はこれまたグルメ漫画の金字塔、「ミスター味っ子」を書いた寺沢大介さん。漫画は北海道、小樽に構える寿司屋、巴寿司を極悪非道なライバル、笹寿司から救うため、一人息子の将太が東京の名店、鳳寿司に修行に行き、腕を磨いて一人前になって帰って笹寿司から巴寿司を守ろうというお話。半人前で失敗することもあるけど、名人である父譲りの抜群の寿司センスと最後まであきらめない不屈の根性でどんどん鳳寿司の、江戸前の寿司技術を「目で盗んで」自分のものにし、一歩一歩成長していく将太の姿には感動、本当に涙しました。
「ミスター味っ子」でおなじみだった料理対決ならぬ寿司対決も健在。ただ、個人的な読みどころを言わせてもらえれば、寿司対決ももちろん面白いんだけど、日々の将太の修行している風景やお客さんとの店でのやり取り、鳳寿司の仲間や将太を助けてくれるたくさんの人との交流、そんな場面も心温まるし本当に面白い、読んでほしいと思うところです。
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