はしもとみつお
小学館
2001年1月発売
日本には本当にいろんな種類の漫画があるんだと痛感させられたのがこの作品「築地魚河岸三代目」。東京の台所、築地魚河岸市場を舞台にした、異色のお魚漫画。責任感も人望もあって仕事もできるエリート銀行マン、旬太郎が築地魚河岸のお嫁さんのところにムコ養子に入っちゃったのが運のつき始め。ひょんなことから自分も魚河岸勤務、創業80年続く老舗中の老舗の仲卸、「魚辰」の三代目になっちゃいます。
そんなところから話が始まっていくんだけどこの「築地魚河岸三代目」、料理・食べ物漫画によくありがちなコンクール、大会というか、対決の類の話がほとんど出てこない。あくまで築地魚河岸、旬太郎と「魚辰」の個性的な面々の仕事を中心に話しが進んでいきます。個人的には変に話しが膨らみ過ぎずにきちんと丁寧に築地魚河岸のことが紹介されていてすごく好感が持ったので、これからも変わらずにいってほしいところ。そして一巻に出てくる志村さんのお話、これにはほんとにグッときた…この話のチェックだけでもぜひ!